Webマーケティングの仕事って辛くないの?
こんな疑問にお答えします。
Webマーケティングがしんどいと思ったこと8選
- データ分析が地味で細かく時間がかかる(PV数計測、Web広告運用の効果)
- サイト設計、記事構成、商品設計など企画の時間が長い
- 施策の結果が出るまでに時間がかかる→報われるかどうかわからない。自分を信じることを諦めかける
- 勉強することが多い
- 仕事量が多い
- 部下やクライアントとの意思疎通がうまくいかないことがある
- 成果が求められる(上司やクライアントからのプレッシャー)
1つずつ見ていきます。
データ分析が地味で細かく時間がかかる(PV数計測、Web広告運用の効果)
Webマーケターはとにかく数字と向き合います。データがないと何も改善点も出せませんので、とにかくデータの集計をします。
マーケター、なんて横文字で偉そうにみえまるかもしれませんが、現実はエクセルなどのスプレッドシートに数値をまとめていく事務作業みたいなことが多いです。
WebサイトならGA4のデータを、ECモールなら楽天やヤフーショッピングのデータをダウンロードして、ある程度カスタマイズしたシートに転記していってデータを保存します。
もちろん、エクセルで計算式を当てはめて、ダウンロードしてある程度は時短をしていますが、実際にデータを見て違和感に注力します。
このPV数が急激に落ちているな、これは意外とCVが高いな、などそこから考える作業が始まりますが、そもそもデータを集計すること自体が正直大変です。
私は会社ではこの作業を部下に依頼していますが、副業は1人なのでやはり時間がかかりますし、なにより超地味な作業なのでこの作業自体にはやりがいはありませんが、成果を出すために必須ですのでなんとかやっている感じです。
サイト設計、記事構成、商品設計など企画の時間が長い
Webサイトならサイト全体の設計をし、さらにそこから記事の構成を行います。これは私が法人のSEOコンサルで行っていることですが、想定ターゲットの決定からキーワードの選定、そしてコンテンツの企画をします。ECサイトでは投入する商品を作りますが、これらはとにかく骨が折れますし、すごく時間がかかります。
売り物を作る工程ですので、Webマーケティングというよりは、広義のマーケティングに近いです。想定のターゲットを決め、導線を決め、購入に至るまでのストーリーをつくります。
ここはかなり抽象的ですみません。具体的に説明するとこの記事では収まらなくなりますので、ご希望ありましたらまた執筆いたします。
とにもかくにも、この全体図の設計は今後の売上に直結する仕事なので、慎重に何度も修正を重ね決定していくので、疲弊もしがちです。
「なにをやるか」を考えることは本当にしんどいなと思いますが、いったん設計図を作ってしまえば、いきあたりばったりで作業をするよりは作業自体は進めやすいので超重要な項目となります。
施策の結果が出るまでに時間がかかる→報われるかどうかわからない。自分を信じることを諦めかける
Webマーケティングのしんどいなと思う点の1つとして、施策の結果が出るのがとても長いことです。
例えば、SEOに関しては最低で半年後にその成果がわかります。オウンドメディアで新規ドメインをつくり、記事を投稿したとしてもすぐに検索の表示には現れません。
Googleの仕組み上、そのブログや記事にたどり着くまで(専門用語でインデックスされると言いますが)時間がかかるからです。また1記事を投稿したとしてもブログ全体の評価が上がらないと検索には上がらないので、時間をかけて何記事も投稿する必要があります。1記事を投稿するのに毎日続けたとしても30記事ほどしか書けませんので、労力がとてもかかります。
Web広告に関しては比較的早くデータがとりやすいですが、初回の入稿で成果が出ることは稀で、何度もABテストを繰り返す必要があり、そのたびに画像やキャッチコピーの修正をします。
InstagramやSNSに関しても、一定のフォロワー数を集めるのに投稿数が必要になりますが、それも相当時間がかかります。
はっきり言って、これらの作業を続けるのはとてもしんどいです。作業自体もしんどいですが、なによりすぐに結果が出ないのが辛いです。この方法であっているのだろうか、こんなことを続けて意味があるのだろうか、と自分の行動に疑いが生まれてきます。ここを最初の計画通りに、無心で続けられる強さが必要になります。
勉強することが多い
Webマーケティングの業界は変化がとても早く、今までやっていた正攻法が突然通用しなくなったります。
昔はパソコンのみの対策でよかったものが、2017年あたりからスマホでネットを使う人が急増し、スマホファースト(スマホの見栄えや使いやすさを第1優先する)な考え方が普及して、それに対応するWebサイトの回収が必要になりました。その差異、パソコンとスマホでは表示の幅が違うので、文字の大きさやサイトの設計からやり直すために、新しい見栄えの方法を勉強し直しました。
また、以前はGoogle検索1強だったのが、スマホが登場してからはSNSで調べる若者が増えています。時代に合わせてInstagramやTikTok、YouTubeの特徴や運用方法、調査方法を学んだり、新しい知識を取り入れていかなければいけません。新しい知識を入れることは楽しみでもありますが、やったことのないことは理解するのにも時間がかかるのでこの点はしんどいなと思います。
仕事量が多い
Webマーケティングの仕事の量はとても多く、常に複数の業務を抱えている状態です。
SEOの案件に関しては、サイト全体の設計をするためにターゲットの選定、キーワードの選定、キーワードの重複チェック、上司・マネージャーへの確認、クライアントへの連絡、自分で記事を書く、リンクの修正、カテゴリの修正、トラフィックのデータ集計など細かくやることが別れています。
SEOはWebマーケティング業務の一部なので、これは序章です。
そこからWeb広告を運用します。キャッチコピーをつくり、広告の画像をつくる、配信スケジュールを決める、配信後のデータ集計を行う。
SNS運用では、コンテンツを投稿し、フォローワー増やし活動、LINEメッセージの制作、データ集計
ECサイト運営では上記に加え、商品ページの修正も加わり、全てを総合的手に網羅的に行う必要があるので、細かい仕事がとても多くなりがちです。
1人で複数のタスクをこなすことはしんどいので、メンバーを指導して手伝ってもらうことも必要ですが、そのためのディレクションも慣れていないとこちらの意図したものが上がってこない辛さがあります。
部下やクライアントとの意思疎通がうまくいかないことがある
Webマーケティングを実行していくうえでは、勉強をしていく必要があるのは上記でお伝えしましたが、前線で活躍されている人は自分では気づかないかもしれませんが周りから見ると知識や経験が思ったよりも豊富です。
そのため、自分と同じ状態だと思って部下に指示をしたり、クライアントに提案すると、「?」という顔をされて、リテラシーの差を感じることがあります。
その度に、前提条件のことからお話をするのですが、理解してもらうまでに意外と時間がかかったりするので、そういうときはしんどいなと思います。
ただ、相手は悪くないのでこちらで見やすいマニュアルや考え方を整理できる資料などを用意して上げる必要がありますが、それを作るのにもまた時間がかかったりして、忙しいときは辛いなと思ってしまいます。
成果が求められる(上司やクライアントからのプレッシャー)
Webマーケティングの一番つらい点といえるかもしれませんが、成果でしか評価されません。
いくら知識があっても、いくらメンバーのマネジメントが上手くても、結果が出なければ「できない人」と思われるシビアな世界です。
そういう意味では、いわゆる「営業職」です。ものを売るのが自分なのか、自分が構築したWeb上のものなのかの違いなだけで、本質的には「ものを売れる人が強い」という世界です。
上司やクライアントはWebマーケターのプロセスや頑張りに期待しているのではなく、「売上を上げてくれること」にしか興味がありません。
途中の結果に、現場を分かっていない上司やクライアントから口を挟まれることもストレスになります。「あれはどうなった?」「この広告は画像もうちょっとこうしたら?」という、根拠なき質問も来るので、こちらとしては「現在は経過観察中の段階です」ということを伝えるのに必死です。
そういった度々のプレッシャーや、成果を上げなければいけないという責任感や緊張感が、ときにしんどいなと思います。
Webマーケティングがしんどいと思った時の対策5選
- 効率化できるようにしていく
- やらないことを決める、優先順位を決める
- ディレクションを学ぶ(手作業をアウトソーシング)
- 勉強を続ける
- 転職を検討する
一つずつ見ていきます。
効率化できるようにしていく
まずは1人で行う前提としては、業務をできるだけ効率化、テンプレ化、マニュアル化していくことが必要です。
効率化できるポイント
- エクセル、CSVデータのテンプレデータ作成
- メモ代わりに業務のマニュアルの作成
- 対面会議からチャット会議中心にする
データ集計の効率化
具体的には日々データをダウンロードして貼り付けるだけで集計データができるように、エクセルのマスタシートを作成します。
そこにはIF関数やMatch関数などを仕込んでおき、記事ごとや商品ごとでデータを集計しやすいように加工します。私のデータ集計は、毎日特定のデータを「ダウンロードして貼り付けるだけ」で終わるようにしています。
オンライン上のスプレッドシートにまとめていくのもいいですが、私はオフライン上のエクセルでエクセル同士を参照し合うやり方のほうが合っているので、そのようにしています。
メモ代わりに業務のマニュアルの作成
オウンドメディアで記事を書くためにライティング用のテンプレシートをGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートに記載しています。
ECサイトでは商品ページの修正方法を場合分けによって、文字に起こし、画像をキャプチャしておくなどでマニュアル化します。
ここで大事なのは、気づいたことをメモするのではなく、メモするようにマニュアル化しておくことです。あとで自分が見たときに再現できるかどうかを意識しながらマニュアルを溜めておけば、次の作業が早くなります。
学んだこと、気づいたことを単純にメモをしてもそのメモがどこにあるのか分からなくなってしまうことも多いので、メモした意味がなくなります。
マニュアル化することによって、次回取り組むときは頭を使わなくていいので、おすすめの方法です。
対面会議からチャット会議中心にする
できるだけ作業に集中できるよう、会議そのものを減らしたいところですが、メンバーやクライアントの都合もあるので、完全に減らすことは難しいです。
ですが、会議の一部をチャットに移すことは可能です。Zoomも私の中では対面会議に入りますので、単純な売上報告や企画説明などはチャットでできることはチャットで済ますようにしています。その方が相手の時間も取らないし、余計な雑談も減らすことをできます。
個人的には雑談も好きですし、対面のほうが好きですが、やっぱり忙しいとなると業務中心、効率主義が第一優先です。
やらないことを決める、優先順位を決める
たくさんの業務の中で、1日で全てを行うことは実質不可能です。なので、朝イチの計画が大事です。
計画というとこれもまた大変そうなイメージですが、【今日のマストワン】を先に決め、今日やることを3つだけに絞ってみます。
「今日はこれ1つは必ず取り組む」と決めます。1つで良いので気が楽ですし、人間1つのことなら頑張れそうな気がします。
その後は、「もしその1つが終わったらやること」を2つだけ決めておきます。これで数ある中の業務に意識が分散することもありません。
ディレクションを学ぶ(手作業をアウトソーシング)
Webマーケティングの仕事は多岐にわたるので、1人で全ての業務をこなそうと思うとやはりしんどいです。
そんなときは、人を使うことを覚えることで解消されていきます。一人で事業をやっている方は外注の手順を学び、会社員の方は部下や同僚に仕事をお願いする術をみにつけます。
はじめは仕事を依頼するのにも躊躇しますし、指示がうまく伝わるのかが不安ですが、すでに1人で業務を実行できているならマニュアルをしっかり整理してあげればなんとかなりますので挑戦してみてください。
仕事を依頼するといっても、いわゆる丸投げはよくありません。品質の担保がディレクターの仕事ですから、作業者から上がってきた成果物をしっかりとチェックし、修正点があればしっかりと指導し、マニュアルを整理していくのが仕事です。
ディレクションを覚えると、自分の時間を確保しやすくなりますので、企画や管理に力をいれていき品質を維持したまま業務推進のスピードが上がってきます。
勉強を続ける
Webマーケティングがしんどいと思う理由の1つには、根本的にスキル不足ということも挙げられます。
スキルがないから1つ1つの作業に時間がかかり、スキルがないから「これでいいのだろうか」と思い、肉体的にも精神的に不安になって来て仕事が嫌になります。
ここの解決策としては、Webマーケティングの仕事を始めた理由と将来の目標を忘れず、勉強を続けて常にスキルアップをしていくことです。
Webマーケティングの仕事は変化が多く、天井はありません。逆に、常に成長できる環境と言ってもいいので、自分の成長を楽しみながら勉強を続けてスキルアップをすれば業務も早くなり自信が持ててくるので、しんどい思いを解消することができます。
『【初心者向け】Webマーケティングに必要なスキルと勉強方法』の記事でも、Webマーケティングの勉強方法を詳しく解説しています。
転職を検討する
Webマーケティングが辛いな、と思ったら転職を検討するのも一つの手です。
もしかしたら、収入の割にいろいろなことをやらされすぎている会社の可能性もあります。個人の能力アップは大切なことですが、やはり対価に見合わないと感じたら心がおかしくなってしまいますもんね。
Webマーケティングの仕事は多岐にわたると伝えましたが、それぞれを専門にやっている会社もあります。
例えば、SEO専門の会社やWeb広告専門の会社など、Webマーケティングの中でも自分の得意分野が突出しているなら、より専門的な業務のみを行える会社のほうがいいかもしれません。
また、中小企業は人が少なく、多くの業務を任せられる傾向があるので、スキルを磨いて少しでも大きい会社を狙うといいと思います。
まとめ:正直しんどいけどWebマーケティングの仕事を続ける理由
Webマーケティングの仕事って、仕事の内容だけ見ると正直しんどいです。
一言でいえば、地味な作業の積み重ねで忍耐力が必要な仕事です。
これは、どの会社、どの業種を選んでも仕事ってそんな一面が必ずあります。
でも、Webマーケティングの仕事の魅力って、仕事内容そのものだけではないんですね。
私の場合は、
- やっぱりPC1台でできる仕事はいい
- スーツを着なくてもいい、服装自由
- 自分の戦略を活かせる
- 将来性があり、稼げる
これが、Webマーケティングの仕事を続けている理由です。
Webマーケティングの作業自体は手段なんですよ。これを作業自体に楽しみを全て求めるとそれはやはりしんどくなります。
もっといえば、Webマーケティングの仕事自体そのものが手段のような気がします。
長い目で見たときの社会人生活の中で、自分はどんなスタイルで働きたいのかを考えた結果、Webマーケティングの仕事はとても魅力的だと私は思いましたので、作業がしんどくても、続けることができます。
しんどい点は先程に挙げた解決策でなんとかなりますので、心配していたらもう一度読み返してみて1つ1つ試していってみてください。
『【8年経験】Webマーケティングの魅力とやりがい10選』では、Webマーケティングの魅力を詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。