未経験からWebマーケターになる

営業をやめてスキル無しからのECサイトWEBデザイナーになるための面接対策

元営業職から本当にWEBデザイナーに就職できるの?
志望動機も思いつかないし何を準備すればいいか分からない。
ともだち
ミカヨー
営業職から技術職への転職となると不安だよね。
同じ文学部卒だったしさ。
29歳で元営業職からWEBデザイナーとしての入社経験と考えたことを伝えるね。

現役のECサイト店長です。元営業職、文系卒、アラサーの僕が未経験からWEBデザイナーに就職することができました。
職種転換を重視し、地方のネットショップに就職という戦略をとったこと、そして面接の準備をしっかり行ったことが内定の要因です。

未経験は当然ながら経験者に比べてハンデがあります。面接に受かるには工夫を凝らし、面接官にとって納得がいくことが重要です。

大事なのは面接側の視点を考えることです。

営業職から未経験でWEBデザイナー、店長を志望していることを客観的にみると、

  1. なんで応募してきたのか?(つながりがよく分からん)
  2. どう活躍できるのか(こいつ使えるのかな?)
  3. すぐ辞めないかな?

という疑問が面接側に生まれます。

そこで、これらの疑問に対する答えを用意します。

  1. 志望動機(業界、会社)
  2. 長期のプラン(キャリアプラン、職種の志望理由)
  3. 最低限のスキルアピール

上記の3つを、営業職からの前向きな転職理由を提示してあげることが大事です。
とくに営業職から気持ちの

ここから私が未経験からWEBデザイナー就職の面接で考えたこと、実践したことをお伝えいたします。

志望動機(業界、会社)

志望動機はいくつかの項目に分かれます。1つずつ見ていきます。

志望動機を伝える理由

志望動機を伝える前に、自分自身がこの志望動機をいう理由、目的を把握しておくことが大事です・

どんなメッセージを伝えることがゴールなのかをはっきりさせておくのです。

志望動機を伝える理由、目的は面接官に「この人は入社してもすぐやめないかな?」と思われないことです。

志望動機が強ければ強いほど、納得性があればあるほど、入社への本気度が伝わります。

そこでまず聞く耳を持ってもらうことで、面接官を自分の話に引き込みます。

さらに疑問点を解消する準備をしていけば、納得性とともにプレゼン能力があると思われるので、

「未経験だけどちょっと採用してみようか」という気持ちにさせます。

未経験ならスキルのアピールより納得性のあるプレゼンができるように準備することが得策です。

スキル上達は時間がかかりますし、経験者に勝つことはできません。

初心者のスキルアピールはレベルの高い内容を突っ込まれた場合に言葉を失うからです。

なぜネット通販(ECサイト)なのか?

業界に対する質問ですが、これは比較的答えやすいと思います。

ネット通販業界(かっこよくいうとEコマース)はとにかく馴染みがあります。

ネットで買物をした経験はありますよね。

私自身もアマゾンや楽天、ヤフーショッピングのヘビーユーザーです。また大手モール以外でも食材の宅配やアップルオンラインストアなどをよく利用します。

そしてネットでモノを売った経験もある人が多いのではないでしょうか?

私は大学生の頃からヤフオク販売でお小遣い稼ぎをしていました。入社した2013年ではヤフオクがメジャーでしたが、今はスマホも普及してメルカリやラクマ、PayPayフリマなどフリマアプリも活発ですね。

私は面接で、【買うのも売るのもネット通販が大好きなんです】と答えていました。これはマジで本音です。

ただ、大好きだけでは企業へのメリットが伝わらないので、

【買った経験があればユーザーの気持ちが分かりやすいですよね。どんなワードで検索してどんな画像に惹かれるかなど追求することができます。さらに売った経験から売れやすい商品を用意することの大切さ、画像や文章の大切さなど販売業者側にも近い感覚を学ぶことに意欲的です。】

と付け加えると、ネット通販の業務を意識していると思われます。

ネットでまだモノを売ったことのない方は、3つぐらいでもいいので不用品を実際にヤフオクやメルカリで出品してみましょう。

なぜこの地域なのか?

地元の場合は家庭的な事情を全面に出しましょう。

Uターンの場合は、なぜわざわざ都会から田舎に就職するのか、という素朴な疑問があります。

私の場合は父親が病気を患っており、長男でもあるため母を1人東京から介護することは不可能だというのが主な理由です。
彼氏彼女、旦那妻の連れ添いで想定外の地域に来た方もその理由で充分です。
これは面接官も納得するしかありません。家庭の事情まで詮索することはできませんからね。

もし、地元ではないIターンの場合は親戚の関係や地域への思入れがあること(旅行や人の出会い)を伝えましょう。

今だったらコロナで働く場所が都会である理由がなくなったため、家族に寄り添える場所や、本当に自分が住みたい場所に住むなどの理由はまっとうなことだと捉えられるでしょう。

なぜこの会社なのか?

中小企業への応募の際はこの質問が少し困るかもしれません。

魅力的のある会社はその他にもたくさんあるからです。

給料や条件は役所によっても違うし、内部につながっている社員でもいない限り、内部事情は分からないことがほとんどだからです。

ネットショップの場合は取り扱っているメイン商材のこと、ウェブサイトのことを研究し、褒めどころを抑えましょう。

また通いやすいことなど地域性を押すといいでしょう。

長期のプラン(キャリアプラン、職種の志望理由)

今後のキャリアプランを伝える

長期のキャリアプランを伝える目的は、面接官に長く働いてくれそう、と思ってもらうためです。


キャリアプラン=目標があればそれを達成するまではやめることはないだろうと思ってくれます。

ネットショップのWEBデザイナーからのキャリアプランには大きく2つの道があります。

  1. 1つは店長→バイヤーなどより上流の職種を目指し、経営に携わる道。
  2. 2つめはWEBデザインを極め、制作チームをまとめあげる制作特化の道。

新人のWEBデザイナーは制作チームか店長のアシスタントから始まります。


制作チームで商品ページの作成をメインに行います。人数が少ない中小企業の場合はそれに加えて、店長のアシスタントも並行して行う場合があります。

私の場合は商品ページ制作と店長アシスタントを兼務していました。
実はネットショップのWEBデザイナーの面白みはこの店長のアシスタントにあると思っています。
それは売れる仕組みが分かっている店長の下につくことで、売れるWEBデザインを作ることができるからです。
店長の指示のもと動いていけば、店舗運営ができるようになります。

WEBデザイン良しあしが売り上げを左右するからです。

店長の先はバイヤーや商品開発といった経営的に重要な職務もあります。
制作を極めるのもよし、店舗運営に興味を持つのもよし、これは好みが分かれるところではあります。

私の場合は海外出張に行きたいという単純な気持ちで店長→バイヤーを長期的に目指すプランを伝えました。
そのためにTOEICも勉強していましたし、そのように伝えました。

WEBデザインなど作る仕事をするか、店長orバイヤーとして売る仕事をするか、これを見据えたプランを提示すると、【目的がしっかりしているな。これならすぐにはやめないかな。】と思ってもらいグッと心をつかむことができます。

なぜ、WEBデザイナーなのか?

【ネット通販の根幹にあるのはWEBデザインだから。そして私は最低限の知識とスキルを独学で学んでアシスタントとして即戦力になることができます。さらに実戦経験を積んでいくことでより戦力になる】と伝えましょう。

長期キャリアプランを伝えつつも、根幹にあるのはWEBデザインです。

商品のページをつくるのも、お店をつくるのもWEBデザインができなければ運営ができません。

これができないとアシスタントになれません。
アシスタントになれなければWEBデザイナーとしての自立や店長はおろかバイヤーなどなれません。
つまり、未経験者、初心者にとってはWEBデザイナーしか道が残されていないのです。

WEBデザイナーのスキルアピール

【最低限使えます】と伝えることが目的になります。

志望動機や長期のプランは、納得性が必要なのですが、会社側がキャリアプランを明確にかなえてあげられるかどうかは
その時々の人材や売り上げの状況によるので採用側も分かりません。

採用する側にとっては、その人がどう使えるか?ということに一番関心があります。

なので、求める人材に合わせて、それができます、とアピールすることに力を注ぎます。

未経験スキルなしからしたらとてもハードルが高そうな気がしますが、
最低限の勉強と独学で賄うことができます。

面接で言うべきことは下記です。

  1. 画像の加工、デザインができます。
  2. htmlが組めます、基本理解があります。
  3. ポートフォリオ(作例)があります。
  4. 商品写真ができます。

画像の加工、デザイン力

この中で一番重要なのは、Photoshop(フォトショップ)を使った画像加工ができることをアピールすることです。

ネットショップのWEBデザインに必要とされるのが、求められる画像を素早く作れるかどうか、です。

就職するまでのあいだ、とにかくPhotoshopで画像デザインができるとアピールするためにPhotoshopを習得しましょう。

html,cssの基本理解


ネットショップのWEBデザイナーにHP制作会社のように詳しすぎるhtmlやcssの技術は必要ありません。

商品ページやWEBサイトを変更する際も基本的にはテンプレがあり、商品を入れ替えるときにそのテンプレを編集することが多いのです。

htmlやcssの言語の理解さえあれば、上司の指示が分かります。htmlやcssの意味が分かればよいのです。

実務でIlustrator(イラストレーター)はあまり利用しません。使いこなせれば便利かとは思いますが、アイコンサイトなどもありますし、印刷物メインなのでウェブショップにとっては頻度が低いです。さらに初学者にとって重要なのは学ぶものを最低限に絞ることです。

ポートフォリオ(作例)の作成


Photoshopで商品ページっぽい広告画像のポートフォリオ(作例)を5個程度作ってから面接に挑むのもオススメです。

作例にWEB上にアップロードする方法もありますが、面接時のことを考えると印刷して持って行くのがいいでしょう。

作例があればそのできの良しあしではなく、「最低限使えそうだな。」と採用してもらえる確率が上がります。

本やネット上の独学である程度学ぶことができます。
自分で学習できる人にとっては無料で自分のペースで準備をすることができます。

しかし、もっとまとまった感じ(体系的に)学びたい、というのであれば期間限定のオンラインスクールなどを利用するのがベストです。
何が分からないのかが分からない状態ですとググりようもないですから、まずは全体像をつかむことも有効と言えます。

商品写真

カメラが好きな方には朗報です。写真撮影が公的な仕事になります。
撮影もやっていきたいとアピールすれば、担当から見ればかなり助かります。

ネットショップは写真がかなり重要な売り上げ決定要素になります。

雰囲気の良い写真に引き込まれた経験はないでしょうか?

自分がお客さんだったらどういう角度の写真がよいか、などを考えながら撮影を行いますが、これが地味にめっちゃ時間がかかります。

なので撮影からWEBデザインまで一連でできると人材価値が一気に上がります。

私は写真もできるWEBデザイナーになりたかったので入社してすぐに一眼レフを買って実践しながら勉強しました。

動画の需要も高まっているので動画撮影や動画編集ができる方なら差別化できます。

クロージング強化:他社の存在アピール、試用期間でもOK

志望動機と使えますアピールが終わったら最後はクロージングに入ります。

面接をしている時点で、企業は人材を欲しがっています。

ここまでで、【なんか長く働いてくれそうだ】、【ちょっと使えそうだな】と思ってもらう確率がかなり上がっているかと思います。

ここで最後に面接官も危機感を持ってもらうことが大事です。

採用活動というのはお金も労力もかかります。中小企業には人事部という独立した部署ではなく、総務や経営者、担当者が片手間でやっていることも多いです。

面接設定ややりとりなど本職のほかに1つ仕事が増えている状態なので正直、早く次の人を採用して一旦終わりにしたいと考えているのも本音です。

他社の存在をアピールする

そこであえて他社の存在をアピールします。

面接官に舐められないように面接も進んでいること、ほかの企業も受けていることは必ずアピールしましょう。
【●●県ではほかにもネットショップはあって第二希望として受けていますが、やっぱり御社が一番いいなと思っています。】と他社の存在をアピールしつつも受けている会社が一番だと伝えるのです。

試用期間ありでもOK

【3か月ぐらいの使用期間で使えないと判断されてもいいので、まずは御社で実績を積んで成果を上げたいと思います。】と伝えましょう。

未経験者を雇うのはリスクがありますが、これだけアピールしていれば採用間にとって保険もできるしちょっと熱意も伝わるので採用の決め手になるはずです。

ネット通販でも、返品OKなどと書いていれば購入までの心理的ハードルが下がります。

しかし実際に購入したものはあまり返品しないですよね。

同じようにいったん採用されてしまえば、よっぽどではない限りスパっと契約終了などとなることはありません。

私の会社にも多くの方が試用期間から入社されましたが、会社側から試用期間中に契約終了ということはここ5年ぐらいありません。

逆に合わないと判断するのは応募者の方なので、自分にとっても見極めの機関として保険をかけておくのがいいと思います。

とにかく潜り込むことが大事なのです。

まとめ

ここまで元営業職のアラサー未経験からWEBデザイナーに就職した実体験をつづりました。

地方のネットショップへの就職はライバルが少ないですしキャリアも幅広い、さらにスキル習得までのハードルが低いので未経験からWEB系職種につくならおすすめの業界です。

とはいえ、きちんとした理由や戦略がないと面接で落ちてしまいます。

今回提示した内容で私は実際に未経験からWEBデザイナーのアシスタントとして採用されました。

そこから1年後には店長になり、現在では複数店舗を運営しながら、バイヤーとしての業務やWEBデザイナーを管理するプレイングマネージャーとして働いています。そのかたわら、副業でEC運営代行を行い、営業職の頃より収入も時間も充実感もアップしています。

プライベートでもごく普通の生活をしていますが、私は現代においてこの"普通"の状態に持っていくのがいかに難しいかということを実感しています。

でも、職種転換に成功したことで営業職のストレスから開放され好きな仕事を好きなペースで行っています。

私でもアラサー未経験スキルなし職なしコネなしでも、戦略次第で"普通"の生活になることができましたので、あなたにも可能なはずです。

面接の型が決まればあとは、最低限のスキルの習得に努めるだけです。

その内容は次回の記事でご紹介いたします。

この記事があなたの人生の役に立てたら幸いです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。